
アパレル販売員は給料も安いし、安定していなそうだから結婚はできない。もしくは結婚相手にアパレル販売員はNGだなんて思っていないよな?
私も若い頃は正直、結婚なんて、とてもじゃないが出来ないと思っていたが、今現に結婚して子供だっている。
だからと言って、生活は決して楽ではないが、カツカツでもない。家族との時間もしっかり取れているし、年に一回は家族旅行にだって行っている。
それでも結婚する前は、当時の現状を客観的に見て不安に感じる面も多々あったんだ。しかし今では、その当初に抱えていた悩みはどれ一つないし、不安だってない。
子供の将来に向けて貯金もしているし、今のところ、何がそんなに結婚することが不安なんだ?って感じだ。
しかし、よくいただく質問や、私が実際に結婚前に不安だと感じたこと。その対処法について現役アパレル販売員である私が、お答えしようと思う。
アパレル販売員が抱える悩みと対処法
給料が安い
まず一番多い質問が給与面に関するものだ。しかしよーく考えてみてほしい。これってアパレル販売員だけだろうか?
多くの中小企業で働く人々と大きくは変わらない水準ではないだろうか。それこそあなたがまだ20代前半であれば分からない話ではないが、それほど大きな差はないと私は思っている。
それでも一般社会に比べると、ボーナスが出ない企業も多いかもしれないし、実際、年収は低い方に分類されるだろう。
しかし、基本的に給料なんてものは、あなたの「実力次第で上げて行くことが可能」だということを忘れてはならない。
大した努力をせずとも、年齢とともに給料が上がっていっていた時代では今はない。もし、給料が安いと感じているならば、給料を上げるために作戦を練らねばならない。
なぜなら勝手に年収が大きく増えることは「ない」からだ。
それにアパレル業界っていうのは、このブログでも何度もお伝えしているが「転職してなんぼ」つまり、転職を得てキャリアアップし、年収を上げて行くのがセオリーだとも言える業界だ。
ここに「給料が安い」という不安を払拭するカギが眠っているんだ。
対処法
一社に勤めていても給料なんて1年毎の昇給で月/5,000円上がったらいい方だ。それこそ役職がつけば、話は変わってくるが、どの業界にいても役職がつくにはそれなりに時間がかかる。
あまりにも給料が安い場合には交渉してみるのも一つの手段かもしれないが、直談判したところで結果は見えている。
であれば、より給料がよく、より福利厚生含め待遇がいい所に転職するのが一番てっとり早いと思わないかい?
それに、給料は会社が決めることで、個人がどうあがいても難しい面になる。あなたの仕事振りに対して、明らかに少ないようであれば、○○万円以上頂けないのであれば転職するとでも伝えてやればいい。
きちんと仕事を「お金という対価」で評価してくれない会社なんて、労働者をナメているしか思えないからね。会社は世の中に一つではないし、労働はボランティアではない。
あなたをきちんと評価してくれる所へ転職しよう。
私も何度か転職しているが、キャリアアップの転職であれば、ほぼほぼ給料は上がる。このサイトでも何度も言っているがアパレル業界は転職してナンボだ。
休みが不定期
一つ誤解して欲しくないのだが、休みが不定期なだけであって、公休が少ないわけではない。
ひと昔前までであれば、年間休日が余裕で100日を割っているなど、理不尽なところが多かったのも事実だが、今はコンプライアンスに厳しくなってきており、ブランドによってはむしろ年間休日を増やしているところもあるくらいだ。
ただ、この不定期がデメリットに感じる瞬間もまったくないといえば嘘になる。
例えばだが、友人が一般的なサラリーマンの場合、休みは土日祝になる。しかし、土日祝といえば、アパレル販売員にとってはお店が忙しくなる日であり、自分の売上げ実績を作りやすい日でもある。
お子さんがいる場合だと、子供の行事が土日にある場合、参加が厳しくなるのも事実だ。そこで私は、特別な日が土日祝にある場合には「有休」を消化することで補っている。
対処法
普段から土日祝に休みまくっているようなケースは該当しないが、理由を話せば、大抵の会社・上司は理解してくれる。
そもそも「土日祝は絶対に出勤しなくてはならない」という風潮も以前に比べると明らかに緩くなってきている(私の経験上)ので、毎週土日は希望休!など、売る気がないアピールをしていなければ、有休など使わなくても事前に上司に相談しておけば、よほどのイベントがない限りは要求は通るはずだ。
例えばだが、子供の運動会があり、事前に相談したとしよう。それでも休ませてくれないって場合は、会社の体質に問題があるかもしれないので、上司の上司に相談してみるといいだろう。
普段から真面目に働いている社員の、子供の運動会に参加させないっていうのは最早パワハラだ。結婚すれば家庭が生まれる。家庭を大切にすることの方が100倍大事だからね。
まぁそこまでしなくても、要求は通るケースがほとんどだと思うので、早めに相談し、公休を削れないようであれば、有休を消化するようにしてもらうんだ。
給与内で自社製品を買わなければばならない
ラグジュアリーブランドであれば、私服ってことはまずない。制服やスーツが支給されるからね。
しかし、セレクトショップやファストファッションであれば、そうもいかない。シーズン毎に入荷してくる商品を販売するために自社製品を着用して、販売促進しなければならないからね。
ブランドによっては月/○万円の補助が出るところもあるが、全体の割合で見ると少数派だ。
私も20代に経験したが、毎月毎月、商品を買うのは正直しんどくなる瞬間もあった。前提として働いているのは自分が好きなブランドなので、欲しいのは欲しいんだ。
しかし、現実問題、駆け出しの頃は給料も少なく、生活でいっぱいいっぱいな時期だと正直、きつい。
生活に支障をきたしてまで「自腹」で商品を買う必要はないと本気で思うが、そうはいかないのが現実だ。
対処法
絶対に新作じゃないとダメ!っていう決まりがないのであれば、その時のトレンドに合わせて前シーズンのもので代用するのもありだ。
前シーズンであれば、先輩から借りたり、仲がよければ譲ってもらえたりする。ちなみに私はどうしても金欠の時は同僚と交換したり、先輩に相談して譲ってもらったりして凌いでいた。
それが通用しない、もしくは自腹を強要されるのであれば、そんなブランドさっさと辞めた方がいい。あなたは会社の駒ではないからね。
私も現在、働いているラグジュアリーブランドであれば、制服支給なので、無理に自社製品を買う必要はない。店頭で着用しなくていいからね。
服を買わななくても良いブランドへ行けば、これまで購入費に当てていたお金をまるまる家に入れることができるようになる。
毎月シーズン物を自費で購入しなければいけないブランドで働くのであれば「独身」の時に経験しておいて、結婚したらラグジュアリーブランドなど制服が支給されるブランドが理想的だな。
年齢が不安
「アパレル販売員って若い時だけじゃん!」って言ってくる人が一定数いるのだが、そんな意見を真に受けていてはダメだ。
そもそもなんで「若い時だけ」なのか理解に苦しむし、定年まで販売員をしている人も多い。まぁ何処かのタイミングで本社勤務になったりする人が多いが、若い時だけではなく、きちんと働き続ける人は数多く存在する。
もし今、若年層向けのブランドで働いているのであれば「今だけ」かもしれないが、そうなれば自分の年齢にあったブランドに転職すればいいだけの話だ。
アパレル業界にかかわらず、今の世の中、転職するのは当たり前の時代だ。昔であれば終身雇用制で大学卒業後に入社した会社で定年まで働くっていうのが当たり前だったが、いまではそもそも自分が定年まで残っている企業がどれだけあるだろうか?
対処法
年齢に合わせてキャリアアップ転職をするんだ。私を例にすると、最初はセレクトショップで数年働き、次にもう少し年齢層が高いセレクトショップへ転職したんだ。
そして30代に差し掛かるタイミングで、ラグジュアリーブランドへ転職したんだよ。
ラグジュアリーブランドで働いている人を見たことがあるだろう?むしろ若い人なんてほとんどいない。キャリアを積んだ熟練者たちばかりだ。
そうやって自分の年齢やスキルにあったブランドへ転職していけば、年齢なんて関係ないんだよ。
例えばだが、一つ百万円もするような時計を20代前半の若い販売員が販売していても、どこか説得力にかけるだろ?もっと時計を熟知したベテランから説明されたいって思わないかい?
ブランドが変われば価格帯だけじゃなく、客層だって変わるんだ。その客層に合わせて転職していけば、年齢は関係ないんだよ。
もし、結婚するなら販売員をやめろって言われ、あなたが販売員を続けたいのであれば、同じように伝えてあげるんだ。もし、あなたが若年層向けのアパレルで働いているのであれば、ラグジュアリーブランドを目指すんだ。
残業が多い
セール時期や繁忙期に入ると、残業したくなくても、どうしても残業しなければならないシーズンがあるんだ。日常的に残業が当たり前になってしまっているなら転職のタイミングだとも言える。
私が働くラグジュアリーブランドでもそうだが、無駄な残業はどんどんなくす方向に動いている。残業=頑張っているっていうのは昔の考えだからね。
仕事は時間内に終えて時間が来たら帰宅する。これが基本ルールだということを忘れてはいけない。
ただ、それでも繁忙期になるとその準備や対応で時間に追われることになる。これはアパレルに限らず多くの企業で同じだ。
対処法
例えばだが、クリスマスシーズンなんかはセールもあったりギフト需要もあったりして、とにかく忙しくなる。
前もって分かっていることなので、この時期は忙しくなるので残業が増えてしまう旨を前もって奥さんに伝えておくんだ。
年がら年中、定時ぴったりで帰れる会社ってのは今の日本では少数なのが現実だ。残業が慢性化しておらず、繁忙期だけ残業が増えるのであれば、結婚に対してそこまで大きな問題に発展はしないはずだ。
それが毎日、終電で帰ってくるなど、残業が慢性化しているのであれば、今すぐにその職場を辞めて転職活動に入るんだ。
結婚したのに一緒にいる時間が少ないってのはどうなんだ?最悪だろ?
そして総じて残業が慢性化している会社っていうのは、給料も安く、福利厚生も大したことない。そんな会社にしがみ付く必要は全くないので、その頑張りを真っ当に評価してくれるブランドへ移るんだ。
あなたは自分の時間をお金の対価として会社に支払っているんだ。時間を甘く見ている人が多いが、人生=時間だ。そしてその時間は有限で限りがあることを忘れてはならない。
まとめ
正直な私の意見として、アパレル販売員だから結婚できない。○○だからダメ。というのは今の時代では言い訳でしかないぞ。
きちんとキャリアアップを踏んでいけば、年収だって必ず上がるし、ある程度、融通は利くようになる。これはアパレル販売員に限らず全ての業種で言えることだ。
今や大手企業だって大幅な人員削減をしたり、ボーナスカットが当たり前に行われるようになっている。そもそも定年まであなたが働いている会社が残っている補償だってない。
ではどうすればいいのか?
自分自身で人生設計をきちんと立てることだ。例えばだが、年収800万円ほしいのであれば、年収800万円になるように行動していかなければならない。
「真面目にコツコツ働いていればいつの日か」なんてことはあり得ないんだ。真面目にコツコツというと響きはいいが、考えることを放棄している状態とも言える。
今の現状で結婚できないって思うのであれば、そのためにどうすればいいか?を考えて、愚直に実践して行くしかない。
そうやって試行錯誤して、少しづつ前進して行くしかないんだよ。くどいようだが、これはアパレル販売員に限らず全ての業種で同じだ。
本記事では結婚できない(したくない)理由としてよく聞く質問とその対処法を書かせてもらったが、捉え方次第でプラスにもなるってことを伝えたい。
ネガティブな思考はネガティブを引き寄せるからね。
できない理由よりもできる理由を探そう。現に私は結婚して子供だっている。つまり「できる」んだよ。それに周りを見渡せば結婚しているアパレル販売員なんて腐るほどいるじゃないか。
